論文の善し悪し≠文章の得手不得手

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管理監督職(主任・係長、課長など)の昇任選考で課される論文試験。日ごろの文書作成には苦労しないのに、なぜか「論文」となると上手くいかない、という声も聞かれます。いったい、なぜなのでしょうか。

「論文」を書くということ

「論文」とは論理的に自らの考えを述べる文章です。さらに昇任論文は、目指す職の職責を果たすことができることを証明するものでなければなりませんから、日常的な日記や報告書・計画書の文章とは書き方が異なります。
まずは合格論文例や添削の指摘を参考に、論文としての構成や文章表現を身につけましょう。自分の自治体の過去回答例のほか、論文試験対策として論文例を集めた書籍も発刊されているので入手は難しくないはずです。
また、論文は実際に書いてみることが重要です。論文例を真似することからはじめ、次第に慣れてきたら、上司や先輩(受験経験者)に添削してもらいましょう。自分では気付かない修正点や職責のとらえ方を指摘してもらうことは、より一層論文を磨くチャンスです。

 

文章力には自信があるのに…

また、日ごろの文書作成に特に苦手意識を持たないため、対策をとらずに受験をして、結果に結びつかなかった、ということがよく聞かれます。
文章力に自信のある方が陥る落とし穴に、①我流の作文方法となっていて一般的な論文の型からはずれている、であるとか、「書き方」がよくても、問題把握やその解決策の提示について②具体性が欠けていたり、③職層でできる範囲を超えていることに気付いていないということがあります。
文章力に自信があっても、合格につながる論文の書き方について、一度初歩からおさらいするとよいでしょう。